せどり(転売)は、手軽に始められる副業として人気を集めています。
しかし、その活動で得た利益に対して、税金が発生する可能性があることをご存知でしょうか。
せどりで得た所得が一定額を超えた場合、確定申告が必要となり、適切に対応しないと追徴課税のリスクも伴います。
今回は、せどりの税金について、知っておくべき基本から、申告が必要になる条件、経費計上のポイントまでを分かりやすく解説します。
せどりにかかる税金とは
利益に対して課税される
せどりにおける「所得」とは、売上から必要経費を差し引いた金額を指します。
例えば、商品を100万円で販売し、仕入れや販売にかかった経費が80万円だった場合、所得は20万円となります。
この20万円という「所得」が、所得税の計算対象となります。
収入(売上)そのものではなく、そこから経費を差し引いた「利益」に対して税金がかかるという点を理解しておくことが重要です。
住民税の申告も必要
所得税の確定申告が不要な所得金額(例えば、副業所得が年間20万円以下の場合)であっても、住民税の申告は別途必要となる場合があります。
これは、所得税の計算基準と住民税の計算基準が異なること、そして住民税は市区町村が課税主体であることが理由です。
せどりで得た所得が少額であっても、お住まいの市区町村の条例等に従って、住民税の申告を忘れずに行うようにしましょう。

確定申告が必要になる条件
副業所得20万円超で確定申告が必要
会社員やパート・アルバイトなどで給与所得を得ている方が、副業としてせどりを行い、その所得(収入から経費を差し引いた金額)が年間合計で20万円を超えた場合、所得税の確定申告が必要になります。
給与所得者は、通常、年末調整によって所得税の納税が完結しますが、副業による所得がある場合は、原則として別途確定申告を行う必要があります。
この「20万円」は所得金額であり、収入金額ではない点に注意が必要です。
事業所得48万円超で確定申告が必要
せどりを専業で行っている場合や、副業であっても事業としての規模が大きいと判断される場合、その所得は「事業所得」として扱われることがあります。
事業所得の場合、所得が基礎控除額(現在は48万円)を超えると、所得税の確定申告が必要となります。
青色申告を選択すると、さらに有利な控除を受けられる場合がありますが、その適用には一定の要件を満たす必要があります。

せどりの経費計上ポイント
仕入れ費用は必要経費になる
せどりで商品を販売するためには、まず商品を仕入れる必要があります。
この商品の仕入れにかかった費用は、最も基本的な必要経費です。
ただし、経費として計上できるのは、その年に販売された商品の仕入れにかかった原価となります。
例えば、期末に在庫が残っている場合、その在庫にかかった仕入れ費用は、その期の経費としては計上できません。
期末在庫は翌期以降の原価となります。
事業関連費用は計上可能
仕入れ費用以外にも、せどりの事業に関連する様々な費用を経費として計上することが可能です。
具体的には、商品の梱包材や送料、インターネットや電話などの通信費、販売手数料、振込手数料、商品の仕入れや発送のためにかかった交通費、そしてせどりの活動に必要なパソコンや備品などの購入費用(一定額以上のものは減価償却)などが挙げられます。
自宅兼事務所の場合、家賃や光熱費なども事業割合に応じて計上できる場合があります。
これらの費用は、領収書などを保管し、適切に記帳しておくことが大切です。
税金申告と税理士の役割
申告漏れはペナルティ対象
確定申告が必要であるにもかかわらず、申告を怠ったり、所得を過少に申告したりすると、本来納めるべき税金に加えて、無申告加算税や延滞税といったペナルティが課されることがあります。
税務署はインターネット取引などにも監視を強化しているため、申告漏れや意図的な所得隠しはリスクが伴います。
これらのペナルティは、本来の税金に上乗せされるため、負担が大きくなる可能性があります。
専門家への相談も選択肢
せどりの税金申告は、内容が複雑であったり、日々の経理作業に手間がかかったりするため、負担に感じる方もいるかもしれません。
このような場合、税理士に相談することは有効な選択肢となります。
税理士に依頼することで、煩雑な経理作業を代行してもらったり、節税に関するアドバイスを受けたり、申告ミスの防止につながったりするメリットがあります。
ただし、依頼には費用が発生するため、ご自身の事業規模や状況に合わせて検討することが重要です。
税務署の相談窓口なども活用できます。
まとめ
せどりで得た利益には所得税と住民税がかかります。
確定申告は、副業所得が年間20万円超、または事業所得が48万円超などの条件で必要となります。
仕入れ費用はもちろん、事業に関連する様々な費用を経費として計上することで、課税所得を抑えることが可能です。
申告漏れはペナルティの対象となるため注意が必要ですが、煩雑な作業や専門的な知識が必要な場合は、税理士への相談も有効な選択肢となります。
ご自身の状況に合わせて、適切な税金対策を行いましょう。