メール CONTACT
TEL TEL
LINE LINE
決算後に銀行評価を上げるポイント!建設業のための融資改善策 | 千葉かつこ税理士事務所
電話番号 0493-53-4662

営業時間|8:30〜17:30 土日祝休

メール お問い合わせ
閉じる
  • 会計について

決算後に銀行評価を上げるポイント!建設業のための融資改善策

決算後に銀行評価を上げるポイント!建設業のための融資改善策

企業の経営者にとって、日々の事業活動における創意工夫はもちろんのこと、将来の成長戦略や安定的な資金調達を見据えた経営判断は極めて重要です。
特に、企業の健康状態を客観的に示す決算書は、金融機関との信頼関係を築く上での基盤となり、融資をはじめとする様々な金融取引において、その評価が大きく影響します。
自社の経営状況が銀行の目にどう映っているのか、そして、どのような点を改善すれば、より有利な条件で資金調達の道を切り拓けるのか、その具体的な指針を得たいと考えるのは、事業の持続的発展を目指す上で当然の関心事と言えるでしょう。
今回は、銀行が建設業の決算書をどのように読み解き、どのようなポイントを重視しているのか、さらに、その評価を具体的に向上させるための実践的なアプローチについて詳細に解説していきます。

決算後銀行が見る企業のポイント

収益性安全性キャッシュフローの健全性

銀行は、企業の決算書を精査する際に、まずその企業が継続的に利益を生み出せる能力、すなわち収益性を重視します。
これは、事業活動を通じてどれだけ効率的に付加価値を生み出せているかを示す指標であり、将来的な返済能力の根幹をなすものです。
同時に、企業の倒産リスクの低さを測る安全性も不可欠な評価項目です。
自己資本の充実度や負債の過多具合などを分析し、財務的な安定性を確認します。
さらに、利益が計上されていても、手元資金が不足していては事業継続が困難になるため、キャッシュフロー計算書を通じて、日々の営業活動や投資活動、財務活動において現金の流れが健全に保たれているかどうかも厳しくチェックされます。
これらの収益性、安全性、キャッシュフローの健全性は、企業の総合的な経営力を判断する三位一体の重要な視点となります。

過去の業績推移と将来性を評価する

銀行は、直近の決算結果だけでなく、過去数年間の業績推移を詳細に分析することで、その企業の経営が安定しているか、あるいは成長軌道に乗っているかを見極めようとします。
一時的な要因で業績が変動しているのか、それとも長期にわたる構造的な課題を抱えているのかは、過去のデータから読み解くことができます。
この業績推移の分析を通じて、銀行は企業の持続的な成長可能性、すなわち将来性を評価します。
将来にわたって安定した収益やキャッシュフローを生み出し続けられるポテンシャルがあるか、市場の変化や競争環境にどれだけ適応できるかといった点も、融資判断の重要な要素となるのです。

経営者の資質と事業計画の妥当性を吟味する

決算書に表れる数字だけでは捉えきれない企業の真の姿を理解するために、銀行は経営者の資質や経営戦略、そして事業計画の妥当性をも重視します。
経営者の業界経験、ビジョン、リスク管理能力、あるいは従業員との関係性といった人間的な側面は、企業の将来を左右する大きな要因となります。
また、その経営者が描く将来の事業展開、設備投資計画、資金調達計画などが、現実的かつ実現可能であるかどうかも綿密に吟味されます。
綿密に練られた事業計画は、経営者の実行力や先見性を示す証であり、銀行にとっては、融資を実行する上での信頼の根拠となるのです。

建設業決算書銀行評価の重視ポイント

完成工事総利益率と売上債権回転期間を注視する

建設業においては、その業種特有の財務指標が銀行から特に注目されます。
その一つが完成工事総利益率であり、これは売上高から完成工事原価を差し引いた「完成工事総利益」が、売上高に対してどれくらいの割合を占めているかを示す指標です。
この率が高いほど、工事ごとの採算性が良く、付加価値創出能力が高いと判断されます。
また、売上債権回転期間、すなわち、工事代金が売上計上されてから実際に現金として回収されるまでの期間も重要視されます。
この期間が長引けば長引くほど、未回収のリスクが増加し、資金繰りが圧迫されるため、銀行は厳しくチェックします。

自己資本比率と有利子負債依存度で安全性を測る

建設業は、設備投資や多額の運転資金を必要とすることが多いため、財務の安定性は極めて重要視されます。
銀行は、企業の総資産のうち、返済義務のない自己資本がどれだけを占めているかを示す自己資本比率を注視します。
この比率が高いほど、財務基盤が強固であり、外部環境の変化や予期せぬ損失に対する耐性が高いと評価されます。
同時に、有利子負債依存度、すなわち、総資産のうち借入金などの負債がどれくらいの割合を占めているかも確認されます。
この依存度が低いほど、利息負担が少なく、経営の安定性が高いと判断されるため、銀行はこれらの指標を通じて企業の安全性を多角的に評価します。

資金繰りの安定性とキャッシュフロー計算書を精査する

建設業の決算書を分析する上で、単に利益が出ているかだけでなく、日々の資金繰りが安定しているかどうかが極めて重要です。
工事の進捗や代金回収のタイミングによっては、一時的に資金が不足するリスクも発生しうるため、銀行はキャッシュフロー計算書を詳細に精査します。
特に、事業活動からどれだけの現金が生み出されているかを示す「営業キャッシュフロー」がプラスであり、かつ潤沢であるかどうかは、企業の生命線とも言える健全性を示す指標です。
安定した資金繰りは、工事の遅延や予期せぬ出費にも対応できる余力を示し、銀行からの信頼獲得に繋がります。

銀行評価を改善するための方法

売上増加とコスト削減で収益性を高める

銀行からの評価を改善し、融資を受けやすくするためには、まず企業の収益性を高めることが直接的かつ効果的な方法となります。
具体的には、新規顧客の獲得や既存顧客との取引拡大による売上増加、あるいは、より付加価値の高い工事への注力などが考えられます。
同時に、不要な経費の削減、仕入れコストの見直し、非効率な業務プロセスの改善といったコスト削減努力も、利益率の向上に大きく貢献します。
これらの取り組みを通じて、完成工事総利益率や営業利益率といった収益性を示す指標を改善していくことが、銀行からの評価向上には不可欠です。

自己資本の積み上げと借入金圧縮

企業の財務的な安全性を高めることは、銀行からの信頼を得る上で非常に重要です。
自己資本を積み上げるためには、稼いだ利益を内部留保として確保し、会社の資本基盤を強化していくことが基本となります。
また、不要な借入金や、金利負担の大きい借入金を見直し、計画的に返済を進めることで、有利子負債依存度を低減させることが求められます。
借入金を圧縮し、自己資本比率を高めることは、財務の健全性を示す客観的な証拠となり、銀行はそれを企業の持続性やリスク耐性の高さとして評価します。

売掛金管理の徹底と資金繰り安定

建設業において、工事代金の回収は資金繰りに直結する重要な要素です。
銀行からの評価を改善するためには、売掛金の管理を徹底し、回収サイトを短縮する努力が不可欠です。
請求漏れの防止、早期の請求・回収促進、あるいは、顧客との契約条件の見直しによる前受金や中間金の確実な徴収などが有効な手段となります。
また、発注者との関係性を良好に保ち、工事代金の遅延が発生しないように努めることも、資金繰りの安定化に繋がります。
これらの取り組みは、企業のキャッシュフローを健全に保ち、銀行に対して「確実な事業運営ができている」という安心感を与えることができます。

具体的な改善策で融資格付けは向上するか?

自己資本比率の目標達成による評価向上

自己資本比率の向上は、銀行からの融資審査において、企業の信用力を格段に高める具体的な成果に繋がります。
例えば、業界平均や目標とする数値(例えば15%以上など)を明確に設定し、それを達成するために内部留保の増加や有利子負債の削減といった施策を継続的に実行した場合、銀行は企業の財務的な安定性が向上したと客観的に判断します。
これにより、融資の際のリスクプレミアムが低下し、より有利な金利や条件での融資を受けやすくなる可能性が高まります。
格付けにおいても、自己資本の充実度は重要な加点要素となります。

営業利益率の改善がもたらす融資への好影響

営業利益率の改善は、企業の本来的な収益力が高まったことを示す明確なシグナルであり、融資の審査に大きな好影響を与えます。
工事の受注単価の見直し、より採算性の高い工事へのシフト、あるいは、業務効率化によるコスト削減といった具体的な施策によって営業利益率が着実に上昇すれば、銀行は、その企業が安定して利益を生み出せる強い事業体質になったと評価します。
この収益力の向上は、借入金の返済能力の強化にも直結するため、新規融資の承認確率を高めるだけでなく、既存の借入条件の見直し交渉にも有利に働くことがあります。

黒字化達成が銀行評価に与える効果

長期間の赤字経営から黒字へと転換を達成することは、銀行からの評価において極めてポジティブな影響をもたらします。
これは、経営改善努力が結実し、事業が再生軌道に乗った、あるいは成長フェーズへと移行したことを示す最も分かりやすい証拠だからです。
黒字化の達成は、企業の事業継続性に対する銀行の懸念を払拭し、将来への期待感を抱かせます。
これにより、融資の必要性が高まった際には、銀行はより前向きに検討するようになり、融資の実行や、場合によっては更なる事業拡大に向けた資金調達の機会を得やすくなります。

まとめ

建設業を営む企業にとって、決算書は銀行との良好な関係を築き、安定的な資金調達を行うための重要なコミュニケーションツールです。
銀行は、企業の収益性、安全性、キャッシュフローといった基本的な財務状況に加え、建設業特有の完成工事総利益率や売上債権回転期間、自己資本比率といった指標を注意深く分析し、経営者の資質や事業計画の妥当性も含めて総合的に企業を評価します。
これらの銀行評価を具体的に向上させるためには、売上増加やコスト削減による収益性の改善、自己資本の積み上げや借入金の圧縮による財務基盤の強化、そして売掛金管理の徹底や資金繰りの安定化といった実践的な取り組みが不可欠です。
これらの地道な努力を継続し、自己資本比率の目標達成、営業利益率の改善、そして黒字化を達成することで、銀行からの信用力は着実に高まり、結果として融資の獲得や格付けの向上に繋がっていくでしょう。

CONTACT

税務、事業承継、ご融資など、会計については、
こちらからお問い合わせください。

お電話・メールフォームにてお問い合わせを受け付けております。

メール