ふるさと納税は節税? ふるさと納税のシステムに答えます。

ふるさと納税をご存知ですか。
きっと、ご存知の方は多いでしょうし、そんな方もふるさと納税とは、何か節税できる便利な制度と考えている方も多いはずです。
ちなみにわが埼玉県では春日部や蕨、毛呂山の返礼品が人気のようです。
また、東松山市ではこども自然公園の優待券や梨ゼリー、比企郡では嵐山でプリンやお米、吉見でイチゴ関連商品など、熊谷市ではなんとスポーツグライダー体験などもあるようで、なかなか人気みたいです。
さてそんなふるさと納税、本当に節税になるかといえば、それは間違い。
ここからは、そんなふるさと納税について迫ってみます。

■ふるさと納税の仕組み。
まずはふるさと納税についてみてみましょう。

・ふるさと納税は納税ではなく寄付。
まず、一番の勘違いがこれです。
ふるさと納税というややこしい名前のせいで納税だと思われている方がいらっしゃいますが、実はこれは納税ではありません。
そう、ふるさと納税とは寄付なのです。
あなたが思い入れのある、もしくは返礼品に魅力のある地方自治体に寄付をすることで、その結果寄付金額に応じて税金が控除されるものです。

・ふるさと納税は基本的に自己負担2000円
ふるさと納税は、その額にかかわらず2000円の出費と考えます。
たとえば、地方にふるさと納税で50000円寄付すると、税金が48000円控除されるのですね。これは20000円だと18000円で40000円だと38000円で、とにかく2000円です。
つまり、ふるさと納税の出費はいくら寄付しても2000円になるということ。
そしてここに返礼品という特産品のお返しが付くわけです。

・ふるさと納税は2000円で特産品を買うと考える
ふるさと納税は、寄付金額にかかわらず2000円の自己負担。
ここまでわかっていただいたら、もうあとは簡単な話です。そう、返礼品である地方の特産物を2000円で買うと考えればいいわけです。
そしてそれがそんなのか得なのかは、これはもうご自身で判断いただくしかないのですが、モノによっては「?」となるものもあります。
基本的には、損得だけでふるさと納税を考えるとき、その基準になるのは、この2000円に見合う返礼品なのかという1点のみ。
もちろん、自分の生まれ故郷に寄付したいですとか被災地の復興に役立ててほしいなどという志は別です。

■ふるさと納税は節税になる?
さてここからは、ふるさと納税と節税について見ていきましょう。

・節税とは税金を減らすこと
当たり前の話のようですが、実はこれがすべて。
たとえば、個人事業主の節税対策として有名な小規模企業共済だと、月額の掛け金自体が控除の対象となり実質税金の支払いが減ります。
そして、場合によっては元本を割ることもありますが、お金は解約時に帰ってきます。
このようにして、正当な方法で税金の額を減らすことを節税というわけです。

・ふるさと納税は節税にならない
ふるさと納税も、そう考えると正統な方法で税額を減らしています。
ただ、ここで忘れてほしくないのは48000円の控除があって税金が減ったところで50000円の寄付をしているのですから、そこには金銭的なメリットはありません。
返礼金を考えなければ2000円のマイナスです。
確かに純粋に税金を減らすという風に考えれば節税に間違いないのですが、税金の代わりに寄付金をおさめていると考えた場合、節税になります、とはいいがたいものなのですね。

■ふるさと納税はしない方がいい。とは言えない。
ふるさと納税は節税にならない。
ならばしない方がいいのかというと、もちろんそうではありません。

・お金に自分の思いを乗せられる
ふるさと納税の一番のメリットはこれ。
税金として普通にお金を払う場合、そこには自分の意思や考えを乗せることはできませんよね。
しかし、税金をふるさと納税という形に置き換えてやると違います。
先ほど申し上げたように、被災地に寄付したいですとか生まれ故郷に貢献したいの他にも、捨て犬捨て猫対策をしているNPOに自治体がそのまま寄付したり、中には子供を広い公園で遊ばせる事業に使われるなどというものもあります。
これは、お金に心を宿す作業ですので、お得感はありますよね。

・返礼品が安くいただける
そして何よりの魅力はこれ。
先ほど申し上げたように、返礼品に相当する、いわゆるふるさと納税の自己負担額は2000円です。
もちろん中には、いくらなんでもそれはいらないと思えてしまうものもありますが、ほとんどは2000円の価値を超えるものですし、自治体によっては返礼品の相場価格が10000円を超えるものあります。
家に居ながらに地方の特産品を楽しめて、しかも金銭的にもお得。
これはかなり魅力的です。

■ふるさと納税のやり方。
では最後にふるさと納税の方法について簡単に。

・寄付する金額と自治体を決める
・寄付申し込みの手続きをする
・寄付する

簡単ですが、実はこれだけです。
あとは確定申告の際に各自治体から届く「寄付金受領証明書」を持っていくだけ。
また確定申告を必要とされない方には、ワンストップ特例というものもあります。
詳しくは総務省のHPは当事務所までお尋ねください。
またそれぞれの手続きの細かい方法などについても、同じように総務省のHPか当事務所までお気軽にお尋ねください。

■ふるさと納税は寄付だということを忘れない、
いかがでしたか?
大事なことはふるさと納税とは寄付の事であって、それが納税でも節税になるものでもないということを抑えておくことです。
もう一度言いますが、返礼品を考えなければ払うお金は減るどころか増えます。
もし、ふるさと納税に対して、特定の意思や返礼品に対して魅力を感じるなどという動機がなければ、ふるさと納税をする理由はないということですね。
そして、その上でふるさと納税をしてみたかったり興味のある埼玉県東松山市・熊谷氏・比企郡の方は、ぜひ当事務所にご相談ください。
税務プロである女性税理士陣が、しっかりと丁寧にお教えいたしますよ。